基本に立ち戻って。

実のところ、去年・一昨年とそこまでの本数の映画を鑑賞していなかった。様々な理由はあれど、このままじゃ面白くないので、今年は多めに鑑賞しようと配信やら映画館やらに通うようにしている。
そんなこんなで最近観た映画。


映画『さがす』
片山慎三監督の二作目。一作目の『岬の兄妹』は先日観て、そんなだな…という感想だった。今作も、うーんという話。
話はあれよあれよという展開で楽しめたんだけど、ちょっと無理がある。話の時間軸を入れ替える映画は、後始末が大変だ。
清水尋也の深さの知れない怖さはすごい。「ソロモンの偽証」を思い出した。
話の粗さや演出の粗さが仕方なくできてしまったモノじゃなくて、誰かから創造補完(aka 深読)してもらうために残しているように思えてしまった。特に卓球の玉。


映画『トラジディ・ガールズ』
配信で観た。トラジディは悲劇という意味で、直訳すると「悲劇の少女たち」。その悲劇の少女を自分たちが演じることで、注目を浴びたい!!!という屈折した少女たちのお話。スプラッターコメディ。
終始明るくて怖くないし、血の飛び散り方もよくゴア描写も迫力満点。そして主人公が総じてバカ。楽しかった。


映画『香川1区』
土日起きたら、テキトーに映画館に行って上映が間に合うやつを観る。久々にそんな週末を過ごした。

映画『香川1区』は全く観る気なかったけど観てみた。二時間半超えの政治ドキュメンタリーなんて家じゃそうそう観ないしね。ちなみに前作の『なぜ君は総理大臣になれないのか』も観てない。劇場にはお客さんが多く、年齢層高めの方々がメインだった。
香川1区については、先の総選挙で注目されてたので概要は知ってたし、途中で対立候補が擁立されることも、映画の結末も知っていた。でも前作を観てないこともあって小川候補の話は知らなかった。熱くて実直で素直な、絵に描いたような良い政治家。そんな候補が、まぁいろんなスキャンダルを巻き起こす平井候補に挑む。その構図だけで面白いよね。
総じて面白かった。小川候補の突発的な行動は絵面としても映えるし、平井候補の取り巻きもウケる行動が多いので、監督は撮りながらガッツポーズの連続だったろうな。笑
しかし政治的フェアさが保たれているか?と言われればNOだろう。まあ、映画作品に政治的フェアさを求める時点でナンセンスだが。


取材で来てたダースレイダーがひょっこり見切れているシーンがあった。あんな塩梅の野次馬根性(ダースレイダーに失礼かもしれないけど)で覗くくらいの気分で、両候補に深入りせず、映画を観たら楽しめるかも。