映画『薬の神じゃない!』

ユナイテッド・シネマ札幌で鑑賞。2014年の中国で実際にあったニセ薬販売事件についての中国映画。2018年製作。観る前は韓国映画だと思ってたんで、始まって中国語ばかりでビックリ。あんま中国映画って観てない気がする。

話の展開がうまい。前半と後半で、話のトーンがガラッと変わる。前半は犯罪モノとして面白い。後半は、自分の行っていたことの社会的意義について再確認し、社会貢献として法を犯すようになっていく。
序盤のメンバー集めのくだりはめっちゃアガって、特に不良少年がメンバーに加わるくだりが好き。薬販売会の乱闘シーンが超面白かった。メンバーの中でも一番真面目そうな牧師が我先に動いてるのがウケる。連行シーンもキリストか!…って持ち上げられ方で、そこもクスッときた。
前述したように後半は、ガラッと雰囲気が変わって、カラッとした笑いはなくなる。しかしウェットすぎず面白かった。特に不良少年との関係性が好き。前半は主人公から逃げていた少年が、後半は主人公のために…とか、めちゃグッときた。

最後に、国内で起こった不義理な事件について描いてて、すごいなと思った。中国という国柄もあって、抑圧的な雰囲気なんだろうなと思ってたが、過去の過ちを数年間で精算して娯楽作品にまで仕上げてしまう感じが、懐広いなぁと思った。韓国ならガンガンそういう方向の作品多いけど。中国でもやっちゃうなんて。